神石高原に集う20人のイノベーター
渋谷 健司
国際保健のイノベーション
PWJ理事、東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室教授、(社)JIGH代表理事、国立研究開発法人国立国際医療研究センター、グローバルヘルス政策研究センター センター長。1991年、東京大学医学部医学科卒、同年に医師免許取得。1999年に米国ハーバード大学より公衆衛生学博士号(国際保健経済学)取得。2001年に世界保健機関(WHO)。2005〜2008年にWHOコーディネーター(評価・保健情報システム/保健統計・エビデンス)を経て、現職。専門分野は、疾病負担や保健システムパフォーマンス分析など。厚生労働省「保健医療2035」策定懇談会座長など歴任。
山田 邦雄
経済界のイノベーション
ロート製薬株式会社 代表取締役会長 兼 CEO
1956年大阪府生まれ。1979年、東京大学理学部物理学科卒業。1990年、慶應ビジネススクールMBA(経営学修士)取得。1980年ロート製薬入社。1991年取締役就任、1996年代表取締役副社長、1999年代表取締役社長を経て、2009年より現職。
ロバート・D・エルドリッヂ
平和/災害支援/政治のイノベーション
エルドリッヂ研究所・代表、PWJ・APADの研究本部長。1968、米国生まれ。パリ留学を経て平成2年来日。神戸大学大学院法学研究科博士課程後期課程終了。政治学博士。大阪大学准教授、在日海兵隊基地外交政策部次長などを経て現職。専門分野は政治・外交、危機管理、防災、地域交流、国際教育。『オキナワ論』、『尖閣問題の起源』、『トモダチ作戦』、『次の大震災に備えるために』など多数。
大崎 麻子
国際協力/男女共同のイノベーション
関西学院大学客員教授・公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン理事。米国コロンビア大学で国際関係修士号取得後、国連開発計画(UNDP)で、途上国でのジェンダー平等と女性のエンパワーメントの推進を担当。世界各地で女子教育、雇用・起業支援、政治参加の促進、紛争・災害復興などのプロジェクトを手がけた。現在はフリーの国際協力・ジェンダー専門家として活動中。東日本大震災の被災地での女性支援を機に、国内のジェンダー問題や女性リーダーの育成にも取り組んでいる。著書に『女の子の幸福論 もっと輝く明日からの生き方』(講談社)
大西 健丞
平和/災害支援/動物保護/地域のイノベーション
ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)代表理事兼統括責任者。1996年に団体を立ち上げ、イラクやコソボ、東ティモール、アフガニスタンなどで緊急人道支援の最前線に立つ。大規模災害に迅速かつ効果的に対応するため、2009年に公益社団法人Civic Force、2012年にアジア太平洋地域で連携するアジアパシフィックアライアンスを設立。企業、政府、NGOが共同で設立したジャパンプラット・フォーム共同代表理事も昨年より務める。PWJの犬猫の殺処分ゼロを目指した動物保護の活動では保護・譲渡に加え、活動資金調達のために神石高原町と協力してふるさと納税を活用した点などが評価され、「第4回日経ソーシャルイニシアチブ大賞」を受賞した。同町や瀬戸内海の地域活性化、佐賀県での伝統工芸支援、など幅広く社会課題の解決に取り組む。
岩附 由香
児童労働/NPOと企業の連携のイノベーション
上智大学在学中、米国留学から帰国途中のメキシコで物乞いする子どもに出会い、児童労働と教育を研究テーマに大阪大学大学院国際公共政策研究科(OSIPP)へ進学。在学中の1997年にACEを発足させる。現在児童労働ネットワーク事務局長、Global March Against Child Labour理事、桜美林大学非常勤講師も務める。著書に『わたし8歳、カカオ畑で働きつづけて』、監訳に『インドの債務児童労働』。ACEは2016年『日経ソーシャルイニシアティブ大賞』国際部門賞を受賞、企業との連携を通じた問題解決のモデルが評価されている。
並河 進
ソーシャルデザインのイノベーション
クリエーティブディレクター/コピーライター 電通デジタル 執行役員チーフクリエーティブオフィサー、 電通ソーシャルデザインエンジン代表。 1973年生まれ。社会貢献と企業をつなぐソーシャルプロジェクトを数多く手掛ける。 2017年度グッドデザイン賞審査委員。 著書に『Social Design 社会をちょっとよくするプロジェクトのつくりかた』(木楽舎)、『Communication Shift 「モノを売る」から「社会をよくする」コミュニケーションへ』(羽鳥書店)他多数。
妹尾 正仁
企業の社会貢献のイノベーション
1981年生まれ。東京都出身。慶應義塾大学環境情報学部、大阪大学法科大学院を経て、2009年より森・濱田松本法律事務所にて弁護士として一般企業法務・訴訟・知的財産を担当。2012 年にヤフー株式会社入社、COO室・企業戦略本部M&A 戦略室などで事業戦略やM&A戦略の立案に携わる。2015 年 10 月、同社社会貢献推進室長となる。2017年4月より同社社会貢献事業本部社会貢献推進室長兼サービス開発室長となり、現在はYahoo!ネット募金やYahoo!ボランティア、Yahoo!きっず、Yahoo!ふるさと納税などのサービスに加え、被災地支援やYahoo!基金などの社会貢献施策、全社的なCSR/CSV方針・施策の立案・実行を担当。
石原 達也
地域の資金循環/地域医療のイノベーション
特定非営利活動法人 岡山NPOセンター 副代表理事。特定非営利活動法人 みんなの集落研究所 代表執行役。公益財団法人みんなでつくる財団おかやま 理事。一般社団法人 全国コミュニティ財団協会 理事・事務局長。
2001年大学生のみのNPO法人設立に参画したことからNPO業界に。活動を続ける中で支援者を志すようになり2003年鳥取市社会福祉協議会に入職。Vコーディネーターを務めた後に転職し、出身地・岡山でNPO法人岡山NPOセンター事務局長に就任(現在、副代表理事)。その他、公益財団法人みんなでつくる財団おかやま(理事)、NPO法人みんなの集落研究所(代表執行役)、一般社団法人全国コミュニティ財団協会(理事/事務局長)等の設立に関わる。
水谷 智之
教育/地方のイノベーション
一般財団法人 地域・教育魅力化プラットフォーム 代表理事。株式会社 オプトホールディング取締役。株式会社 リクルートキャリア 元代表取締役社長。1988年(株)リクルート入社。一貫して人材ビジネス領域に携わり、求人情報誌「週刊ビーイング」編集長を経て、インターネット転職サービス「リクナビNEXT」の立ち上げ。2004年人材領域担当執行役員。その後、取締役(人事・総務・広報)として、人材育成PDSの構築、採用・育成・抜擢要件の構築、次世代経営者育成プログラムを構築。2009年リーマン後の事業再生を指揮し、(株)リクルートキャリア初代社長に就任。2016年3月末退任。また、2007年からは社会起業家育成にも取組み、「社会イノベーター公志園」の立ち上げと運営。2017年3月より地域・教育魅力化プラットフォーム代表理事。(株)オプトホールディング取締役兼指名・報酬委員長。海士町役場の魅力化プロデューサーを務める。
古田 大輔
ネットメディアのイノベーション
BuzzFeed Japan(バズフィード・ジャパン)創刊編集長。1977年生まれ、福岡県出身。2001年早稲田大学政治経済学部卒、2002年朝日新聞社入社。京都総局、豊岡支局、社会部、アジア総局(バンコク)、シンガポール支局長、デジタル版の編集などを経て、2015年10月16日にBuzzFeed Japanによる新メディアの創刊編集長に就任。
岡本 拓也
働き方/ソーシャルベンチャー投資のイノベーション
ソーシャルマネジメントLLC 共同創業者・代表パートナー。公認会計士として企業再生やベンチャー支援を経て、2011年から2017年5月までの6年間に亘り、社会的事業への投資と協働を行うSVP東京の代表を務める(現在、グローバル本部の経営ボードメンバー)。また認定NPOカタリバの常務理事兼事務局長として同法人の変革と第二創業を推進し、在任5年半で事業・組織規模ともに10倍となる成長を牽引。
現在は社外理事の立場から経営のガバナンスに参画。この6月からスペースを空け、これまでの20年を振り返り、今後の20年を構想中。
藤沢 烈
ソーシャルセクターのイノベーション
一般社団法人 RCF 代表理事。新公益連盟 事務局長。1975年京都府生まれ。一橋大学卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て独立し、NPO・社会事業等に特化したコンサルティング会社を経営。東日本大震災後、RCF復興支援チーム(現・一般社団法人RCF)を設立し、情報分析や事業創造に取り組む傍ら、復興庁政策調査官、文部科学省教育復興支援員も歴任。現在、総務省「地域力創造アドバイザー」も兼務。著書に『社会のために働く 未来の仕事のリーダーが生まれる現場』(講談社)、共著に『東日本大震災 復興が日本を変える-行政・企業・NPOの未来のかたち』(ぎょうせい)、『ニッポンのジレンマ ぼくらの日本改造論』(朝日新聞出版)、『「統治」を創造する新しい公共/オープンガバメント/リーク社会』(春秋社)
入江 嘉則
地方自治のイノベーション
広島県神石高原町長。昭和36年神石郡三和町井関生まれ、55歳。油木高校、中京大学文学部を卒業。旧三和町役場に就職。神石高原町合併後にまちづくり推進課長、総務課長を歴任。在職中は、まちおこしを手掛ける官僚・地方公務員・まちおこしの仕掛け人と全国ネットワークをつくり、人材育成やまちづくりNPOの設立なども手掛ける。平成28年3月、定年まで6年残して神石高原町役場を退職。「誰もが挑戦できるまち神石高原町」の実現に向けて、新たな挑戦を始める。
田附 亮
LGBTのイノベーション
1985年3月28日、父親の仕事の都合上、台湾で生まれる。以前の名前は『田附 亮子』.幼少期より自分の性別が女子である事に違和感を感じ、20歳を過ぎた時にホルモン治療、乳腺摘出手術をし、現在は社会的に男性として生活。戸籍上の性別を変えないのには理念があり敢えて女性でいる。日本社会側の変化よりも日本のLGBT当事者の変化と社会適応を重きにおき、日本社会とLGBTの架け橋をする事業形態を展開。LGBT発信で、その先の本当のダイバーシティを視野に入れたより良い日本と日本人の在り方を目指す。主な事業は、講演会・研修・飲食業・イベント企画・企業コンサル。合同会社LGBT-JAPAN 代表社員及び社団法人LGBT-JAPAN代表理事。
酒井 綱一郎
メディアのイノベーション
毎日新聞社記者を経て、日経BP。日経ビジネス記者を20年近く務める。その後、日本経済新聞社の常務執行役員などを経て、現在は、日経BP取締役、日経BPコンサルティング社長。日本経済新聞社時代に「日経ソーシャルイニシアチブ大賞」を創設した。社外では、TBSラジオ「森本毅郎スタンバイ!」のコメンテーター。国際基督教大学理事、認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを日本委員会」理事、社会福祉法人「愛光」理事。
鵜尾 雅隆
お金の流れのイノベーション
株式会社ファンドレックス代表取締役。日本ファンドレイジング協会代表理事。国際協力機構(JICA)、外務省、米国NPOなどを経て、「寄付・社会的投資10兆円時代」の実現に向けて、NPO・ソーシャルビジネス専門のコンサルティング企業を創業。また、日本ファンドレイジング協会を創設し、認定ファンドレイザー資格制度の創設、寄付・社会貢献教育事業の全国での展開、休眠預金の社会的活用の実現、遺贈寄付推進の全国ネットワークの立ち上げなどに取り組む。G8社会的インパクト投資タスクフォース国内諮問委員会副委員長など歴任。
浜田 敬子
メディアのイノベーション
Business Insider japan統括編集長。AERA前編集長。1989年に朝日新聞社に入社。99年からAERA編集部。記者として女性の生き方や働く職場の問題、また国際ニュースなどを中心に取材。米同時多発テロやイラク戦争などは現地にて取材をする。2004年からはAERA副編集長。その後、初の女性編集長に就任。オンラインメディアとのコラボや、外部のプロデューサーによる「特別編集長号」など新機軸に次々挑戦した。16年5月より朝日新聞社総合プロデュース室プロデューサーとして、「働く×子育てのこれからを考える」プロジェクト「WORKO!」や「働き方を考える」シンポジウムなどをプロデュースする。17年3月末で同社退社。同年4月より世界14カ国に展開するオンライン経済メディアの日本版統括編集長に就任。「羽鳥慎一モーニングショー」や「サンデーモーニング」などのコメンテーターや、ダイバーシティーや働き方改革についての講演なども行う。
相馬 行胤
酪農/地域再生のイノベーション
1998年より、父親が北海道広尾郡大樹町で開業した牧場で働き、経営にも参画。東日本大震災後、NPO「相馬救援隊」を立ち上げ、相馬地方の被災者の支援にあたる。2013年3月、一家で神石高原町に移住し、被災者の移住、就業支援を推進する。ティアガルテンでは牧場の運営、牛の飼育管理に尽力する。旧相馬藩 藩主34代目。
根木 佳織
災害支援/平和構築のイノベーション
2001年よりピースウィンズ・ジャパンでアフガニスタン駐在後、UNJLC(国連合同ロジスティクス本部)のイラク駐在や民間企業出向を経て、現職(統括責任者補佐)。2009年国内災害プラットフォーム、シビックフォース設立当初から現職(事務局長)。2012年大規模災害に備えた相互支援の国際機関、アジアパシフィックアライアンス(A-PAD)の設立に携わり現職。2015年11月に、A-PADの日本法人A-PADジャパンを設立し、こちらも設立時より現職。